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こんにちは、神戸のベスト相続相談協会の税理士の岩佐孝彦です。

先日、日本生命・神戸支社にてセミナー講師を務めました。

テーマは「今から相続の準備をかしこく進める方法」。

参加者は約70名でした。

 

主な内容として以下のお話をさせて頂きました。

★よくある相続トラブル事例

★来年から始まる相続大増税

★小規模宅地の特例の拡充について

★忍び寄る相続税貧乏~自腹を切って相続税を支払う?

★“へそくり”が危ない!~夫の稼いだお金は2人のもの?

★キャッシュ重視の相続対策の設計図

 

日本生命・神戸支社では3月にも同じテーマでセミナー講師を務めさせて頂き、

今回はリピート開催でした。

生保、不動産、信託銀行、証券会社など多くの業界で生前贈与マネー争奪戦が

繰り広げられていますが、これは情報が氾濫していることを意味します。

私たちは正しい情報をしっかり認識し、色んな情報に惑わされないように

していかねばなりません。

そのためには相続対策の本質論を知ることが大事!

いつか誰しも直面する相続を“爽族”にしてきましょう!

 

 

 

こんにちは、神戸のベスト相続相談協会の税理士の岩佐です。

先日のブログで【共有は紛争の母】というお話をしました。

 

今日はその解決策として有効な【代償分割】について解説します。

代償分割とは例えば、長男が自宅不動産を相続する【代償】として、

次男の相続分に相当する金銭などの財産を支払う債務を負うという

方法です。

 

平成2485日付の日経新聞において、こんな記事が出ていました。

「相続に不安3人に1人」

 

この記事の中で、継ぐ側(子供世代)が親の相続財産の中で最も欲しい

ものとしてダントツ1位が【預貯金】となっています。

つまり「現金」を一番欲しいと子供世代も考えているケースが大半なのです。

よって、共有でトラブルになる可能性がある場合は、共有を回避し、

代償分割により現金を渡すという方法は解決策として有効になる確率が

高いのです。

 

ただその際には【代償分割】に関する約束事を遺産分割協議者に「相続財産の

代償として現金を渡す」と必ず明記して下さい。

 

万一明記がなければ、長男から次男に対する【贈与】とみなされ、110万円を

超える部分に贈与税がかかります。

日本で最も高い税金は「贈与税」ですからご注意を!

 

また、相続した財産とは別に、長男が所有していた土地や株など、金銭以外

の財産で代償交付を行う場合は、財産を譲渡したものとして【譲渡所得税】

の対象になる可能性がありますので、合わせて注意して下さい。

 

しかし例えば、長男が自宅不動産を相続する代わりに次男に現金を渡すと

いっても、代償分割の原資を長男が用意できれば問題ありませんが、普通は

そうはいかないこともあるでしょう。

その際には【生命保険】をツールとしてうまく使うことです。

いつか誰しも直面する相続を“爽族”にすべく、やるべきことはやっていきましょう!

こんにちは、神戸のベスト相続相談協会の税理士の岩佐です。

「やらなきゃいけない」と頭でわかっていても、日常に流され、ずるずると時間が

過ぎていく…

そんなことってたくさんありますね。私も反省の連続ですが…(汗)

相続の専門家の立場からいえば、その一つに生前対策があります。

先進国より20年早く高齢化を迎えているわが国において【認知症】の問題も

相続に影を落としています。何の相続対策もしないまま歳を重ね、そのうち認知症

になってしまうケースが最近目立って多い、そんなふうに感じています。

生前対策において最もネックになるのが、この問題なのです。

 

被相続人となるべき人が認知症になってしまうと、まず財産がどこにあるか把握

できなくなります。家族が把握していれば問題ありませんが、そうでないケースが

大変多いのです。借入金や連帯保証債務がある場合、それを家族に隠している場合も

あります。

 

被相続人が認知症になってしまった状態はもう、生前の相続対策を打てないことを

意味します。遺言書も書けずに亡くなってしまうといった困った事態になるのです。

頭が冴えているときに名前、住所、自分がどこにいるかわかる、サインが書けるレベル

であれば、打ち手がいくつかあります。

 

しかし認知症になると、契約を結んだり、権利の行使をしたりなど、様々なことが

制限され、単独で何かをするということができなくなってしまいます。

相続財産が一定以上あるにもかかわらず、この状態になってしまうと、何ら事前の対策

ができないため、なすすべもなく、そのまま相続税がかかってくることを覚悟しなければ

なりません。

 

日本が長寿国になったのはよいことです。しかし長寿になって高齢化した分、認知症が増えて

きているように感じます。そして、それによって引き起こされる相続の問題は、一般的な高齢化

の問題よりも顕著に表面化しています。

誰しもいつか必ず直面する相続を“爽族”にすべく、やるべきことはやっていきましょう!